税理士試験について
こんにちは。
大阪事務所の松井です。
今回のコラムですが投稿時期としまして、税理士試験の直前期となりますので、税理士試験について触れたいと思います。
私は以前、専門学校で勤務しており、税理士講座に配属していたため、この時期の過ごし方等を簡単にお話しさせていただきます。
1.学習時間
まず学習時間ですが、闇雲にやるのではなく、スケジュールを立てて取り組むのが重要です。時間は1日24時間しかなく、多くの受験生が社会人の方かと思いますので、1週間のスケジュールをたて、その日何をやるのか明確にし、できないところを潰していく作業が必要です。
よく質問いただいた内容として、「いつ勉強したらいいですか?」という質 問をいただくことがよくありました。
そこで、私がお勧めしている時間帯としては、「早朝」です。過去に私の受講生で働きながら、簿記論、財務諸表論、法人税法を1年で合格された方がいらっしゃいます。法人税は2年目でしたが、簿記論、財務諸表論に関しては1年目でした。合格の報告を受けた後、学習時間等質問したところ、「5月以降毎日朝4時に起きて7時まで勉強していた」との回答でした。もちろん仕事終わりも勉強されておりましたがが、仕事終わりだと、疲れて眠くなるので、朝型に切り替えていたということでした。これは極端な例ですが、社会人の合格者の方の多くは早朝に勉強していたという声が多かったですね。
学習方法
税理士試験の合格方法ですが、ズバリAランク(簡単なところ)をミスなく得点することです。これは、当たり前のように言われ続けることですが、合格にはこの一言につきます。
直前期の答練については、問題のレベルがどんどん上がっていきます。直前期の問題というのは、ほとんどの科目で受講生の心を折りにかかる問題が多いです。受講生もこの頃から感覚がマヒし、「難しい問題を解かなければ成績上位に入れない」というマインドに陥ります。(成績が良い人ほど陥りやすいです。)しかし、どの問題にも共通して言えることですが、難しい問題にも必ず簡単な問題が散りばめられています。その簡単な問題を取りこぼすことなく得点できれば、不思議と大体の問題で上位に入ることができるようになっております。本試験でも同様です。
計算項目について、基本項目ほどこの時期ないがしろにされがちですが、この基本項目というのは問題集、答練だけではなく、是非テキストを読み込んでいただきたいです。
テキストを読み込むといっても、1~10まで全て読むのではなく、自分が苦手なところを中心に読んでください。直前期になるほどテキストを読まない方が多くなります。わかっていたつもりでも、いざ問題で出題された時に迷うということがあるかと思います。もちろん、難問で迷うということもありますが、意外と基本論点で迷うこともあったりしますので、テキストの読み込みを大事にすることをお勧めします。人間ですから、苦手を得意にするというのは中々厳しいと思いますで、せめて出題されても何とか解答できるくらいまで知識を身に付けることが重要になるかと思います。
理論科目につきましては、科目にもよりますが、やはり、各専門学校が発表している理論ランク表にしたがって暗記することが1つの目安です。ただ、勘違いされる方が多いのですが、「低ランク理論=全く覚えなくていい」ではありません。もちろん優先順位は下げてもいいですが、もし出題されたら、ある程度文章は崩して構わないので、税法用語を使いながら文章を完結させることが重要です。実際過去の本試験で、重要性が低い理論が出題された際、暗記していなくてもこの方法で合格された方は何人もいらっしゃいます。
3.心構え
本試験合格には知識はもちろん必須ですが、それと同じくらいにメンタルも重要です。特に自分が苦手な論点や、押さえていない論点が出題されるとかなり焦ります。また、1年に1回しかない試験ですから、緊張で思ったようなパフォーマンスができないといったことも想定されます。そうならないためにも必要になるのが、「自信」です。今までこれだけやってきたという自信があれば心の余裕が芽生えます。心の余裕がないと、問題を読んでいても焦りから問題文が頭に入ってこないといったこともあります。そうならないためにも、残りの時間を悔いのないように、誰にも負けないだけの質の高い勉強を心掛けるのが必要かと思います。
以上、簡単ではありますが、直前期の過ごし方をまとめさせていただきました。勿論私が執筆した内容が必ず正解という訳ではございませんが、ご参考になれば幸いです。