相続した“いらない土地”を手放す選択肢:相続土地国庫帰属制度
こんにちは!
大阪の税理士 グロースリンク税理士法人大阪オフィスです。
「親から土地を相続したけれど、遠方で使う予定がない。草刈りや管理の手間だけが増えて、気づけば固定資産税も毎年かかる……」
相続のご相談で、こうした“負担だけ残る土地”の悩みは珍しくありません。
売却を試みても買い手がつかず、放置すれば近隣トラブルにつながることも。
そこで検討したいのが 相続土地国庫帰属制度です。
ここから、制度の概要と“通りやすい土地・通りにくい土地”、準備の段取りをわかりやすく整理します。
相続土地国庫帰属制度とは?まず押さえるポイント
相続や遺贈で取得した土地について、一定の要件を満たせば国に引き取ってもらい、所有・管理の負担を手放せる仕組みです。
「いらない土地を国に返す方法」として検索されるのは、この制度が背景にあります。
向いているのは、例えば次のようなケースです。
- 相続人のだれも利用予定がなく、保有のメリットが薄い
- 遠方で管理できず、空き地のままになっている
- 雑草・不法投棄・越境など、将来のトラブルが不安
一方で、重要な注意点があります。
共有名義の土地は共有者全員での申請が前提です。
「自分の持分だけを手放す」ことはできないため、相続人間の合意形成が実務上のカギになります。
費用と“通りにくい土地”の典型:ここで失敗しやすい
費用は大きく2段階
- 申請時:審査手数料(1筆あたり14,000円)
- 承認後:負担金(原則1筆あたり20万円)
※土地の種類・面積によって負担金が例外になることがあります。
見落とされがちなのが「どんな土地でもOKではない」という点です。
国が管理しにくい土地は対象外になりやすく、典型例は次のとおりです。
- 建物や工作物がある土地(撤去が必要になることが多い)
- 崖地など、管理に過分な費用・労力がかかる土地
- 通路として他人が使うなど利用関係が複雑な土地
- 担保権が付いている、権利関係に争いがある など
「費用をかけたのに通らなかった」を避けるには、申請前に“通過できる状態か”を丁寧に点検することが大切です。
申請前にやるべき段取り(最短ルート)
制度の検討と並行して、先に進めたい準備は次の3つです。
- 名義の整理(相続登記):手続全体の土台。共有・権利関係の把握にも直結
- 共有者の確定と意思統一:共有なら全員申請が前提
- 現地確認と資料整理:残置物、境界、危険箇所、利用状況をチェック
国庫帰属は「最後の手段」ではなく、売却・活用(賃貸等)・寄付・国庫帰属を同じテーブルに並べ、費用と手間、通過可能性を比較して選ぶのが現実的です。
相続税の試算とセットで整理すると、判断が早くなります。
まとめ:早めに“選択肢を残す”ことが最大の対策
不要な土地の問題は、税金だけでなく、時間・手間・近隣リスクも含めた意思決定です。
まずは名義や共有関係を整え、国庫帰属を含む選択肢を比較して、最適な出口を選びましょう。
迷った段階で専門家に相談すると、打てる手が増えます。
大阪梅田で相続税・資産税のご相談は、グロースリンク税理士法人までお気軽にご相談ください!
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このコラムのまとめ
- 相続土地国庫帰属制度は、相続した不要土地を国に引き取ってもらえる仕組みです。
- 費用は「審査手数料14,000円/筆+(承認後)負担金原則20万円/筆」が基本で、対象外の土地もあります。
- 早めに名義・共有関係を整え、売却等と比較したうえで専門家へ相談するのが近道です。
