コラム

健康診断は企業の義務!

こんにちは。川邉チームの佐野です。

今回のテーマは先日大阪事務所でもありました

健康診断についてです。

会社で健康診断の時期が来ると、健康診断が終わった人が増えるたびに、血圧が高かったー、視力落ちてたわぁ、体重が増えてましたー、バリウムで調子崩したぁ、などなど、

しばらくは健康診断の話題で持ち切りになりますよね。大阪事務所でも大変盛り上がりました。

さてこの健康診断、労働者が安全で健康に働くことができるように労働安全衛生法で義務付けられています。

これに違反した場合は50万円以下の罰金に処せられることになっています。

従業員の健康管理をすることも事業者側が果たすべき義務といえます。

健康診断は原則として雇い入れ時(雇い入れ時の健康診断)と雇い入れ後1年以内ごとに1回定期的に行う(定期健康診断)必要があります。

受けさせる健康診断の項目ももちろん決まっています。(今回は定期健康診断の項目を一部抜粋)

 〇身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査

 〇胸部エックス線検査

 〇血圧の測定

 〇肝機能検査

 〇尿検査

 〇心電図検査 など

対象者は正社員だけでいいですよね。と思ったそこのあなた!

健康診断は条件を満たせばアルバイトやパートでも対象になる可能性があります。

健康診断の対象となる者は常時使用する労働者であり、常時使用する労働者とは

期間の定めのない契約により使用される者または次の1と2を満たす者です。

1.期間の定めのある契約により使用される者のうち、1年以上使用されることが予定されている者、及び更新により1年以上使用されている者

2.1週間の労働時間数が同種の業務に従事する通常の労働者の所定労働時間数の3/4以上であること

この場合は

パートやアルバイトなどであっても常時使用する労働者に該当する

こととなりますので、健康診断を行う必要があります。

中小企業や零細企業の社長で『うちは大手じゃないから健康診断はできないよ。』と思っている方もいるかもしれませんが、健康診断は民間の病院でも受け付けているので、法律で定められた内容を満たす健康診断であればどこで受けても構いません。

もちろん会社が支払う健康診断の費用は経費にもなります。従業員の健康も守れて、会社の経費にもなって一石二鳥!

健康診断の結果は会社側に保管義務がありますので、

間違って捨てないようにしてくださいね。(保存期間は5年です。)

ところで会社が健康診断を受ける場を設けさせたにもかかわらず、従業員が受けないときはどうなるのでしょうか?

実は従業員は健康診断を受けなくても罰則はありません。この場合は、会社が健康診断を受ける場を与えたにもかかわらず、従業員が健康診断を拒否したことを記録しておけば事業者側としての義務は果たしたといえます。

今回の健康診断はいわゆる一般健康診断といわれるものに関して書いていますが、法に定める一定の有害業務に従事する労働者に対しては特殊健康診断を受けさせる必要があるため該当の事業者の方は注意してください。